伝説や昔話しは噓っぽいと思いながらも話に引き込まれる万屋です。
生まれ故郷の村に嫁ヶ淵と言う大きな渕があります。
子供の頃には泳いだこともあったのですが、潜っても底が見えず水中では渦が巻いており、
身体が持って行かれそうになったりしたので怖いと言うイメージがありました。
でもその上流の浅瀬ではヤス(銛のようなもの)で魚を突いた思い出もあります。
この淵には伝説が残されており、
昔、この近くにあった宿屋に巡礼姿の若い女が宿をとったのですが、
雨が降り続いたことから足止めされてそのうちに宿で働くようになり、
やがて息子の嫁となったとのことでした。
嫁は働き者で毎日のように川へ行って魚を獲って来るのですが、
それを不思議の思った息子が後を付けて畑の黍の間から覗いていました。
それを知らない嫁はこの淵に飛び込むと大蛇となって魚を咥えて水面に上がって来ました。
それを見て驚いた息子が大声を上げると「今はこれまで」と言って正体を見られた嫁はそれっ切り帰って来なかったとか・・・
それからはこの家では黍を作ることを止めたと言う話です。
今でもその宿のあった場所には宿は止められたようですが代々その家はあります。
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